シンフォニーオブユニバース 見てきました
2020.01.09
あっというまに松の内もすぎて1月も月半ば、早いです。お正月に葛飾のプラネタリウムで過去に製作したシンフォニーオブユニバースを上映しているのを見てきました。

この作品は<ガリレオが望遠鏡で夜空を見上げて400年の節目>である2009年に第1番が製作され、その後10番まで作られています。この1月に1番から3番までと7番から10番までが週末などに再上映されています。宇宙の映像も素晴らしいですが、楽曲も背景の映像に合って素晴らしいです。ガリレオが木星の衛星を見つけた話題ではホルストの<惑星/木星>を月の話題ではドビッシーの<月の光>という具合です。一般的に音響はスタジオ製作したものをそのまま使うことが多いのだけれど、この番組では製作したものをプラネタリウムの中に一度機材を持ち込んで音響の確認などをして丁寧に仕上げられたものなのだそうです。音楽も星も大好きな私には最高の作品。DVDが発売されるようなら手元においておきたいぐらいです。夜空のように見上げる映像と、自宅のテレビ画面で見るのでは印象もまた違うのかもしれないと思いながらも。

映画のようなことですから音楽とともに解説も録音されているのかと思ったのですが、映像の方も生解説なのかしら? 番組の途中に「今夜の星空」を解説するコーナーがあってそこは確実に生解説。私は第1話から第3話まで30分の休憩をはさんで見ながら「今夜の星空については3回も同じ解説を聞くことになりそう。」と思ったのでしたが、解説をする担当者によってそれぞれ異なった内容で素晴らしかったです。

私も何年か前の<星のソムリエ>デビューのとき、外で星空を見上げる観望会の前に「今夜の星空」の解説を室内でしたりしたこともあって、ひととおりの季節の星空の解説はできるのですが「とてもこんな風にはできない」と感服しました。例えばオリオン座のベテルギウスが暗くなってきているという最近の話題も取り込んで「こんな風に見えています。」と明るさを変えたり、星の死(超新星爆発)を迎えてなくなると今は綺麗に見えているオリオン座の右肩にあたる部分がなくなって何とも寂しい形になることも実際に投影したりみたいな。

街中では天の川も見えなくなっていますし、天文同好会をやめてから<降るような星空>を見上げる機会もなく寂しいのでたまにプラネタリウムに出かてみたりしていましたが、星座の解説だけのところが多いようで感激するまでのことはないのですが、昨年一度出向いて生解説を聞いてすっかり葛飾プラネのファンになり年間パスポートというのを購入しました。それなのにずっと行けなくて、ようやくお正月に出向いたようなことでした。

先日、天文同好会時代の知人に久しぶりに会ったのですが、シンフォニーオブユニバースのどれかを見たことがあるけれど印象に残っていないとのことでした。人によって好みは異なりますものね。私は3番目の作品で1977年に打ち上げられたボイジャーが暗い宇宙の中の旅をまだ続けていて、太陽系をぬけていくのに4万年かかるということ、「そのボイジャーから今私たち地球の方を見たらこんな風に見えるはず」という場面で涙しました。

ネットで見たらボイジャーに積んであるゴールデンデイスクは異星人に向けて以下のメッセージが刻まれているのだそうです。「私たちの死後」という言葉の中に「人類も宇宙の長い時間の中でほんの一瞬登場しただけで滅んでいくのかもしれない。過去に地球上で栄えた恐竜たちのように。」という思いを重ねてしまいました。

「これは小さな、遠い世界からのプレゼントで、われわれの音・科学・画像・音楽・考え・感じ方を表したものです。私たちの死後も、本記録だけは生き延び、皆さんの元に届くことで、皆さんの想像の中に再び私たちがよみがえることができれば幸いです。」



you-tubeではシンフォニーオブユニバースの  全作品のさわりの部分だけみることができます。ぜひ葛飾プラネで本物をご覧になっていただきたいです。

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