小原孝さんのコンサートに行ってきました
2020.02.23
昨日、プラザイーストに小原孝さんのピアノコンサートを聴きに行ってきました。<弾き語りフォー・ユー>というFM番組を続けてこられて21年目に入るのだそう。今年は還暦、デビュ−30年目の節目でもあるのだそうです。

この時期ですので、会場の入り口だけでなくあちらこちらにアルコール消毒のスプレーが置いてあり、「マスクをお持ちのかたは着用してください。」という声かけも。私がチケット購入しに自宅近くの市民会館のオフィスに出向いたときには前の方はほとんど売り切れでポッカリひとつだけ空いていた席を「ラッキー!」と思って購入したのでした。昨日、売れていたはずの席がけっこう空いていましたから、<密閉された空間>であることや遠方から来られるファンの中には<混雑した車内>など避けるためにキャンセルしたかたも少なからずいたのではないかしら。プログラムへの折り込みのチラシの中に<新型コロナウイルスをふせぐには>というのも入っていました。

小原氏も演奏会の前に「こんな状況の中聴きにきてくださって。」という感謝のご挨拶と、最後にも「聴きに来て良かったと思える演奏会にしたかった。」と話されていました。ステージから客席をご覧になったら異様な光景だっただろうと思います。マスクをした観客ばかりで、目だけしか見えないわけだし、トークの反応も笑っているのだかどうかさえもわからなくて、さぞ話しにくかったことと思います。

プラザウエストには榊原大さんのピアノ始め何度か聴きに行ったことがあるのですが、イーストは初めて。行って見たら前の方の席はステージよりかなり低いので、ピアノ演奏を聴くのならもっと後ろの方の席の方が響きが良いのだろうと思いました。ピアノはベーゼンドルファー、南浦和にあった野ばらホールさんのピアノがベーゼンだったことを思い出して、閉館されたことをあらためて惜しく思ったりいたしました。

肝心の演奏会、「2月22は猫の日」(知りませんでした〜)ということをトークの中に交えたこともあって、リクエストコーナーもミュージカルのキャッツからのメモリーとか、私は知らなかったのですが<夕焼けジル君>という曲も。その曲もとても素敵だったので収録されている<ねこはとってもピアニスト>という楽譜をアマゾンで購入してみたところです。トークもとても楽しくて「乙女の祈りには続編があるのですよ。」と<かなえられた祈り>という曲を弾いてくださったり。リクエストコーナーもユーミンの曲や五番街のマリーなど私たち世代の曲が多くて楽しく聴いてまいりました。それに「日頃演奏会では弾かれない曲」ということでバイエルやブルクミュラーからの演奏もあって、ピアノを習い始めた頃のことを懐かしく思い出したりしました。

演奏会の最後には、合唱コンクールの審査をしたのがきっかっけで知り合ったという合唱団、コーラルデージーが<逢えてよかったね>を歌って、会場の皆さんと最後に合唱も。この曲は芹洋子さんが歌われてcdにもなっているそうです。

圧倒されたのは手書きの「おばら新聞」なるものホームページの紹介を始め<クラブ80>というファンクラブの紹介CDの紹介、震災復興支援のプロジェクトなどの活動が裏表ビッシリ書き込まれたチラシ。ピアノ演奏だけでなく八面六臂の活動をなさっている方なのだと感服しました。 3月にはカーネギーホールでのニューヨーク合唱フェステイバルに参加なさるのだそうです。20曲近いリクエストコーナーでは、リストのカンパネラも弾いてくださっていました。バイタリテイの塊みたい、「音楽を奏でるためには技量も必要だけれど、<体力と気力>が要るなぁと思いました。「音楽を通して私たちにできることは何なのか」と常に自らに問いかけておいでになるる姿勢というのも心に残りました。会場から帰る皆さんが口々に「良い演奏会だったわね。」と言われていたのは、演奏の内容に加えて、その心意気のようなものが伝わってきたからだと思ったことです。
2020.02.23 10:38 | 固定リンク | 演奏会
ジリオラチンクエッテイのコンサート
2017.11.20
昨日、イタリアの街並み再現したような中にある川崎のクラブチッタでジリオラチンクエッテイのコンサートを聴いてまいりました。昔、何かの本で某ソプラノ歌手が「私の歌を聴いたら人生観が変わるのよ」と言われたというのを読んだことがあるのですが、昨夜のライブは私にとってまさにそんな感じでした。

このブログに「ジリオラチンクエッテイのライブがあることを知った時にはチケット売り切れで、さんざん迷った末に立ち見席を購入した」と書きました。それをご覧になった方から「友達が入院してしまって行けなくなったチケットを差し上げたい。」とメール頂戴しました。16000円もするチケットです。それも初日と二日目と二枚購入されているとのことで、そういうチケットを流通させているサイトがあることを(私も調べて初めて知って)老婆心ながらそういうサイトに出して入院費にあてられた方が‥ということを書き添えて「それでもなお私にとおっしゃってくださるなら19日の方のチケットを」とお返事を書きました。再度お返事がきてお友達から<大ファンである私に>とのことでスタジオ宛にチケットお送りいただきました。

私は足が悪いので、立ち見はフリップステイックという腰をちょこんと乗せられる杖を持参でいくつもりでしたが、「座席に座って見られるならそんな有難いことはない。」と思ってでかけたようなことでした。会場に行ってみたら、前から三列目の中央のお席。指定席は全席同額のようですが、SS席とでも言いたいような良いお席。二列後ろにはジュデイオングさんが、右斜め後方には中尾ミエさんがおいででした。なにしろ特等席。舞台の前の方に立って歌われるので5メートルぐらいしか離れていません。

幕が上がってジリオラチンクエッテイ登場、「悲しき天使」を歌い始めたら涙が溢れてきて、ハンカチで目元をおさえながら聴くようでした。70歳にしての美貌と抜群のスタイル、それに変わらぬ歌声。バックのミュージシャン10人もイタリアでご活躍のかたたち。「初めて日本に来たのは17歳の時でした。」というようなことから英語でのMCも。休憩30分はさんでいましたが5時に始まって7時半すぎまでのステージ。前半だけでも20曲近く歌ったのではないかと後半は曲を数えるつもりで指を折っていたのですが、一曲ごとに熱い拍手をしていたらやっぱり数がわからなくなって、曲の解説が(曲順ではない)のっているパンフレットをみたら28曲。アンコール2曲ありましたから30曲。アンコールは<ボラーレ>と<夢見る思い>で夢見る思いは会場にマイクを向けて「みなさんご一緒に」とゼスチャーで、大合唱となりました。会場は熱気につつまれて、最後は総立ちでの熱烈な拍手。ジリオラチンクエッテイも目をうるませていました。

本来なら聴きに来られてこのお席に座るはずだった方は今頃、病室のベッドでこのコンサートに想いを馳せているであろうことを思って、何度も何度もその方が良くなりますようにということと、見ず知らずの私にチケットプレゼントくださったことへの感謝の波動が届きますようにと祈るような気持ちにもなりました。その方は席が空いてしまうことを気にされてもいたそうなのです。確かに満席なのにステージの目の前にぽっかり一つ空いていたら気になりそうな位置でもあるのでした。歌われるときに何度も視線が合うようなお席でしたから。

チケット送ってくださった方のご住所が福島になっていて、聴きにこられるはずの入院中のお友達は仙台在住とのことでびっくりしました。首都圏の方と思い込んでいたので「外出許可がでて聴きに来られると良いのに。」と思ったのでしたが、仙台からでは‥。二日間聴きに来られるつもりだったということ、ご自分と同じ熱烈なファンの私にチケットをと思ってくださったお気持ち。この世知辛い世の中に「こんなことがあるなんて。」とひたすら有難く感謝の気持ちでいっぱいです。




2017.11.20 09:32 | 固定リンク | 演奏会
フルート演奏二題
2017.05.12
<第9回 フルートフェステイバル イン 埼玉>のチケットを頂戴して、友人と聴きに行ってきました。県内で活動しているいくつかのフルートアンサンブルの演奏、それにこの日の演奏会だけのために結成されたフルート愛好家の演奏、最後は出演者の全員合奏という流れ。

フルートフェステイバルがスタートする前のプレイベントと第1回に参加させていたいたことを懐かしく思い出しながら聴かせていただきました。私が10年近く所属していたアンサンブルは5年前に解散になりました。当時ご一緒した方々も今回の演奏会に何人か参加なさっていました。「演奏を聴いたらまたアンサンブルに再び参加したくなりそう。」と思っていましたが、意外なことにそうは思いませんでした。通り過ぎた青春を思い出すような感じで「楽しむ時に楽しんでおいて良かった。」という気がしています。

一方、先日12日には、渋谷のJZブラットでフルーテイストの赤羽泉美さんのCDリリース記念ライブを聴いてきました。彼女は私が足のリハビリ湯治に行っている信州のカケユ温泉斎藤ホテルでロビーコンサートを担当するお仕事をなさっていました。彼女の「信州のカーネギーホールをめざして」というブログがまだ残っているのを見て「ホテルを退職なさったのは2009年のことだったのか」と思いました。

ロビーコンサートに演奏にこられたピアニストの今井亮太郎さんと共演したのをきっかけに、フルートの技量をかわれてプロに転向。今井さんのバンドのメンバーとして初めてJZブラットに立たれたときにも「すごい!」と思ったのでしたが、今回はバンマスとして中央で堂々の演奏とMC。錚々たるサックスやドラマー始めとする5人のミュージシャンを率いての紅一点。

CD録音に参加しているドラマーのAlexandre Ozakiさんは、私がボサノバの楽譜<マイナスワンCD付き/大久保はるかさんのフルート>の演奏のドラムを担当なさっています。以前、赤羽さんのライブを聴きに行ったときにAlexandreさんのサインもいただきました。「私が日頃CDカラオケで遊んでいる演奏、その本物のミュージシャンと共演なさっているってすごい、夢みたいな話!」と思いました。

斎藤ホテルで地味なホテルの制服姿だった彼女を思い出しながら、華やかなステージでの彼女の演奏を聴いてきました。
2017.05.12 11:57 | 固定リンク | 演奏会

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