千歳空港にて/私の足のこと
2016.08.12
北海道旅行から戻ってきょうで一週間。ちょうど一週間前、千歳空港の保安検査の不備による混乱の中に巻き込まれておりました。保安検査がストップしたばかりでなく、一度検査を受けた人たちも保安検査入り口から逆戻りしてくるような異常事態。何が起こったのか私たちには知らされていなくて「保安検査の機械の異常」というようなアナウンスはありましたが、警察官の姿が見えたりして「何があったのだろう?」と話しながら何重にも折り返すような長蛇の列。「再開の見込みはたっておりません。検査再開の際には出発順のご案内になります。」ということで列を離れて椅子に座って待つことにしました。テレビのニュースで台風などで空港に足止めになるような光景を見ることがありますが、自分がその中に巻き込まれたのは初めて。帰宅してから<一人の女性が金属探知機を通らずに中に入ったこと>をニュースを見て知ったようなことでした。11便も欠航になったそうなので、2時間半ぐらい遅れましたが予定の日に帰ってこられて良かったと思いました。

話変わります。私の足の状態が悪く2010年から一度新規の方のご利用をお受けできずにおりました。足の不具合というのは変形性股関節症というので、赤ちゃんの時に股関節脱臼だったのを装具で治したそうなのですが、そんなことはすっかり忘れてスキーやテニス、フラメンコまで踊っていたようなことでした。股関節症と診断されてからもすぐに具合が悪くなったわけではなかったのですが、グラデーションのように悪化してきました。股関節症というと人工関節への手術が主流ですが私は時間がかかっても手術を回避してリハビリで治す方を選択しております。お世話になっている整形外科の理学療法士さんから「自分の足とスタジオとどちらが大事なの?」と言われたりしたこともあって、一度は貸しスタジオそのものを終了しようと思いました。

調律師さんにそのことを話したら「調律をつけてくださる方々については貸し出しを自分が代行してもよいですよ。」とのこと。調律付きのみということになりますとギター始め、ピアノを使わない方へのご利用は受けかねることになります。でも立っているのでさえも痛みがあるような状態で3階まで何度も往復したりお掃除したりの貸し出しは自分にはとても無理と思われたのでした。その頃、宮崎に行く機会があったのですが広い羽田空港を杖をついていてさえも歩くことができなくて車椅子で、宮崎空港でも車椅子の出迎えをお願いしたことがありました。羽田空港に行く機会があるとその時のことを思い出します。そんなわけで私自身は一度貸し出し現場を引退したのでしたが、スタジオを細々とでも続けてこられたのは調律師さんのお申し出のおかげだったと有り難く思っております。

おかげさまで今ほとんど痛みは解消しており、無理がない範囲で近場でしたら杖なしで動けるようになっております。スタジオを40代で始めたのでしたが60代半ばとなり、世間では定年を迎えるぐらいの年齢になりました。当初からのご利用者も高齢化してきて3階までの階段は大変になり、東口にできたパルコの上のコミニュテイセンターに移られたりなさるグループもあります。でもプラネットをご利用くださる方がおいでになる間は、もうしばらく続けてまいろうと思います。せっかく良くなってきた足の状態を維持できるように様子見ながらですが、「80歳ぐらいになっても矍鑠(かくしゃく)としてスタジオを続けていられたらいいなぁ。」と思っております。

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