ギターを習うようになった流れ
2016.07.29
スタジオご利用者の方からギターとの二重奏で(私の)フルートとの共演のお誘いをいただいたことがありました。<イベールの間奏曲>をスタジオで演奏する予定だったのに、フルートの方が転勤で遠方に行かれてしまったのだそう。クリスマスの時期の演奏会で共演させていただいたのが楽しくて、それを機にギターとの二重奏を結成して8年ぐらい続いたのでした。スタジオに主人が若い頃に習おうとして買ったけれど使わなくなったギターが長らくおいてあって、相方はスタジオではそのギターで合わせの練習をして本番近くなると御自分のギターを持って仕上げの練習をしていました。ギターとの二重奏が解散になる頃に「力木の剥がれがあるかもしれないから一度診てもらったほうが良い。」と言い置いていきました。

プラネットをご利用になるのに下見に来られたギタリストのI氏にその話をしたら、地元のギター作家のN氏のところに持っていってくださいました。スタジオの響きを確かめにご自分のギターを持って来られていたので帰りにはギターを二台両手に提げて行ってくださいました。せっかくギターが直ってきても使うあてもないし、ギターの音色が聴けなくなって寂しくなっていたこともあって「では習ってみようかしら?」と、ご親切に修理に持って行ってくださったI氏の元で習うことにしました。

楽譜が読めるのだから、もう少しなんとかなるだろうと思ってギターを始めてみたのでしたが、自分の考えの甘さにすぐに気がつきました。「ギターって消音しなくちゃならないんだ〜」ということがそもそも驚きでした。フルートは指の押さえを変えれば次の音に切り替わりますから、前の音の響きが残るなんていうことはあり得ません。右手と左手が違う作業をするということ、つまり左手は押さえて右手で音をだすということもピアノもフルートも両手は同じ作業をしているわけですから「ふ〜む。」です。それに音がでるタイミングは右手で決まるので左手はリズムとは関係ない<水面下の動き>みたいなことをしなくちゃならないのもなんだか私には馴染めませんでした。

ギターのレッスンに通いながら、いつも情けなくて、自他共に厳しいI氏のレッスンに数年通ってはみたのですが落ちこぼれてしまいました。せっかく習い始めたギターをやめてしまうのも惜しい気がして、半年後ぐらいに新たな先生を探して習うことにいたしました。そのお教室の発表会にスタジオを提供する代わりにフルートとギターの二重奏を何か一曲おつきあいいただくことにしていただいています。ギターパートが綺麗なニューシネマパラダイスとかピアソラのタンゴの歴史など。プロのギタリストと合わせていただけるのですからすごくラッキー。フルーテイストとの共演も多いO氏はフルート曲についても私などよりよほど詳しいのです。ギターというより音楽全般を教えていただいている感じです。こういうことでも「スタジオを主宰している恩恵を多分に受けている。」と思います。
2016.07.29 16:55 | 固定リンク | つぶやき

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