ネパールの少年のギター
2018.10.11
「レッスンをやめたらギターを弾かなくなりそう。」と思っておりましたが、やめてから1日も欠かすことなく弾いています。「練習せねばならぬ」という気持ちから解放されて気楽になったみたい。(苦笑) マリアデユオの洋子ねえさん(藤森さん)と会うのにお茶を飲んだりランチをしたりというよりは年に2.3回でもギターをみていただきたいとお願いしたところです。

ギターレッスンをやめようと思った動機のひとつはフリーの日(昼間)がほとんど無くなってしまっていたこと。(フルタイムでお仕事なさっている人は皆さんそうなのでしょうけれど。)<スタジオを初めてご利用の方>にはあらかじめ下見に来ていただいて納得した上で借りていただくようにしているのですが、その下見の候補日を挙げるのも難しくなってしまいました。友達3人で会うのも都合が合わなくて「またの機会に」と断念したり、同窓会のこの地域のミニ支部の幹事会も書記をおおせつかっているので参加したいと思うのに欠席になってしまったり‥みたいなことで。何を削ろうか?と思った時に、優先順位から考えて、”いっこうに上達しない”ギターレッスン(月二回)と足のリハビリで通ってきた石和の温泉病院(一泊二日)をやめることにした次第。これで月に4日フリーの日が増えました。

マリアデユオが<ネパールの子供たちに50台のギターをプレゼント>というクラウドファンデイングをなさっていたのに関心を持って協力させていただけたのは「ギターを習っていればこそ」でしたから、「それだけで自分がギターと出会った価値はある」という気がしております。寄付した人の名前をギターに入れてくださっています。個人名だけでなくプラネット>とスタジオ名も入れてくださってある写真が送られてきて感激。ネパールで私が送ったギターを弾いている少年がいると思うとほのぼのした気持ちになります。

ギターを持った嬉しそうなSapana Sahahi 君の写真と自筆のお礼のカードを送っていただきました。指さしている先にスタジオと私の名前が書かれています。50台のギターを手に持った嬉しそうな子供たち全員の集合写真も同封されてきました。それまでは少ない台数のギターを交代で弾いていた子供たちは自分たちの楽器を各自持って練習することができるようになりましたし、今後ギターオーケストラも始めるのだそう。先日聴かせていただいた浦和ギターマンドリンクラブのような本格的な曲に取り組むのはまだ先の話としても、一人で弾く楽しさの他にアンサンブルの楽しさも味わえるってなんて素敵なことでしょう! マリアデユオの行動力、本当に素晴らしいと思います。

リメンバーミー
2018.09.23
リメンバーミーのDVDを借りてきました。メキシコのお話ですが、日本のお盆のように祭壇を作って先祖を敬う日のお話。亡くなった人たちの黄泉の世界が描かれていたりしますから「お彼岸に(ご先祖様のことをを思いながら)見るのになんとふさわしい映画!」と思いました。一度見終えると「あの場面がこの場面の伏線だったか。」というような箇所がいくつもあって、最初からもう一度見たくなります。

一週間借りてあったので日本語字幕と英語字幕と、ボーナストラックとしてメイキングのようなスタッフの裏話が入ったのと三回も見てしまいました。借りてある一週間の間に繰り返し3度も見たのは初めてです。色彩も綺麗ですし、心温まるハッピーエンドも(見ていない人にネタバレになってしまうので書けませんが)あらすじを知っているのに毎回涙‥でした。

ボーナスで入っているメイキングというと、一般的にはボツになったシーンが入っていたり、裏話をちょっと紹介みたいなのが多いように思いますが、映画と同じ長さで逐一この場面は「メキシコのこういう慣習を取り込んで」というような細かい解説があるのが興味深かったです。アニメの中で主人公といつも行動を共にしているダンテという犬が、ショロ犬というメキシコ特有の犬であることの紹介動画も、実際のショロ犬がたくさん見られて楽しかったです。ネットで見てみたら毛が生えていないので湯たんぽ代わりみたいな実用犬だったりするのだとか。メキシコでは<死んだ魂を目的地に導く>と伝えられてもいるのだそうです。

映画にはギターが登場したりスペイン語が飛び交ったりするのも、ギターもスペイン語もかじっている私には嬉しいことでした。



上記でみられない場合you-tubeのURL(予告編)
https://www.youtube.com/watch?v=-9b9jireyKQ
<マチネの終わりに>の映画化
2018.09.16
平野啓一郎さんの<マチネの終わりに>が映画化されることが話題になったのをきっかけに、
買ってあった<マチネの終わりに>のCDを久しぶりに聴きました。このCDは2016年の10月19日発売。私は発売前に予約しておりました。というのも、小説ではギターの名曲が演奏される場面が多い中で、ただ一曲だけ架空の曲<幸福の硬貨>というのがあって、当然のことながら聴いたことがないわけで、小説読みながら「どんな曲かしら?」と思っていたのでした。それが新たに作曲されて収録されているとのこと。「どんな曲になったのだろう? 聴いてみたい!」という思いからでした。

この<幸福の硬貨>はボーナストラックとしてCDの最後にもはいっていて、CDの解説によれば最初の演奏(2分30秒)よりやや長い(2分52秒)ゆったりした演奏になっているのは、小説の中で二回演奏される状況が違うので、それぞれ弾き分けているのだそうです。他の曲についてはこのCDのために新たに演奏したわけではないので演奏した年齢に25年の幅があるそうです。そういう観点からもちょっと面白いCDなのかもしれません。

このCDが発売された後に、作品のモデルと(読者の皆が思っているであろう)ギタリスト福田進一氏、作家の平野啓一郎氏、それに<幸福の硬貨>を作曲した林そよか氏の三人のトークもある白寿ホールの演奏会も聴きに行きました。いつだったろうか?と思ったら2017年の1月7日のこと、私の記憶が間違っていなければ、新聞に連載している頃から「映画化はしないでほしい。」という声が上がっていたようでした。主人公たちのイメージが演じる役者さんのそれになってしまうからというようなことで。今回の映画化では福山雅治さんと石田ゆり子さんが演じるということで、映画化しないでほしかった人たちにとってはどうなのだろうか?イメージに近いのかしら? と思います。

「映画化されることで、クラシックギターの魅力に多くの人が関心を持ってくれると良いのだけれど。」と私のギターの先生が言っていました。ヴィラロボスのガボットショーロとかピアソラのタンゴ組曲とか私は大好きなのですが、巷ではあまりポピュラーではなさそうですものね。ギター曲というと「禁じられた遊び」「アランフェス」「カヴァテイナ」といったところどまり。私は最初に(フルートとの二重奏の)ギターのパートナーがスタジオに持ってきてくれた(その人がスペインで師事していた)ホセルイスゴンザレスのCDのスペイン舞曲 アンダルーサを聴いた時の衝撃が忘れられません。「ギターってこんなに表現豊かな楽器だった?!」 本来ピアノ曲なわけですが、まるでギターのために作られたように思われるほど素敵な演奏です。

「ギターはその音色を聴くのが好きなのであって、習い始めちゃったのは誤りだったのではなかっただろうか?」と思うこの頃です。でもたとえば老後、どこかの施設に入らなくちゃならないようなことがあったとしてフルートだと響きすぎて部屋で吹けないけれど、ギターなら迷惑にならずに部屋で一人で弾いて楽しめそうだし、フルートでは演奏を聴いてもらうことしかできないけれどギターなら歌の伴奏できたりもしそうだしと思ってみたりしております。
非常時の備え/ジェラールアビトン 詳細
2018.09.07
台風21号が去ったと思ったら今度は北海道での地震で驚きました。先月の避難所設営訓練で地震を体験する起振車がきて、ダイニングテーブルに座っている設定で震度6という揺れを起こしていました。私は車酔いみたいになりそうだったのでパスして見学だけ。体験した人たちは口々に「あの状況では身動きできない」と言っていました。かなり前の宮城県沖地震のときに(当時仙台に住んでいた)父が「テーブルの下などに入るように」と言われているけれど、部屋が揺れてテーブルが動くので一緒になって床を這わなくちゃならなかったと話していたことを思い出しました。

温泉病院のある山梨は富士山を抱えている(?)だけあって、避難訓練に「富士山が噴火したとき」というのを先日は役所内で机上での計画のようなことをして、11月には民間の人たちを交えた実際の訓練をするような報道がされておりました。災害は自分の住んで居る地域とは無縁のことのように思いたいですけれど、「被災地の方々はお気の毒に。」とテレビを見ていた人たちが「まさか自分たちが避難所生活をするなんて。」みたいなことですものね。他人事ではありません。

私は阪神淡路の震災以来、水やレトルトのご飯などの非常食、カセットコンロのガスボンベなど用意してあります。車のガソリンも半分になったら満タンにするようにしています。東日本大震災の直後も、それで石和の温泉病院に行って来られたのでした。途中談合坂SAで「一台10リットル」の給油に車が長い行列をしていました。石和で満タンにできるガソリンスタンドがありましたし、スーパーではこちらでは買えないような商品も買い込んで帰宅したのでした。

東日本大震災のときに計画停電がありました。そのときは懐中電灯や蝋燭でしのぎました。懐中電灯の灯りの先にペットボトルの水を置くと光が散乱して周囲が明るくなるということで廊下にひとつそんな風にして置いてみたりもしました。その後、廊下にいくつかある埋め込みの照明器具のひとつを非常時にLEDが5.6時間つくようなのに代えました。懐中電灯照らしながら歩くのでは手に持っている人だけですが廊下の灯り一つでもいつもどおり点灯していると良さそう。それにランタンも買いました。四段階になるすぐれもので、逆さにしてぶら下げることもできるのでキャンプなどする人にも良さそう。寝る前にはあまり部屋が明るくない方が良いというので、日頃の生活でも寝る前にはコレをつかっています。バロックギターの竹内太郎氏の演奏会に貸し出したことを以前書いたことがあったような。スタジオ内をほの暗くして手もとの灯りとしてこのランタンを使いました。中世の館での演奏会のような雰囲気になりました。



お約束のジェラールアビトンの演奏会の詳細
GERARD ABITONで検索するとyou-tubeに演奏動画あります。
演奏曲目などは前のチラシをクリックすると多少大きくなりますのでそちらを。
10月20日(土)カフェラルゴ 
http://www.cafe-largo.jp 03−3930−9898
13時30分開場 14時開演 チケット5000円 要予約
主催(株)マリアデユオ 048−606−2731
shinobuguitar◯mariadyuo.com (◯を@に変えてください。)

マスタークラス
10月21日(日)マリアデユオサロン 市川
東西線原木中山駅 徒歩7分
047−327−7663 藤森方
一時間13000円 5名 聴講2000円
(開始時間などはチラシにはないので直接お問い合わせくださいますように)
マリアデユオ 洋子ねえさんのお宅に
2018.09.01
きょうから9月ですね。8月末の水曜日から金曜日は<第5週>ということでポッカリ予定が何もない日ができました。、以前から一度伺いたいと思っていたマリアデユオの藤森洋子さんのご都合をお聞きしたところ運良くOKをいただき出かけてまいりました。

先月、今年で3回目になるアポヤンドギターフェステイバルをちょっとだけ聴きにでかけながら「昨年のこのアポフェスで、<ネパールの子供たちに50本のギターを>というクラウドファンデイングのチラシを見たのがマリアデユオとの出会いのきっかけだった」と感慨深く思い出しました。その後の経緯は何度かこちらのブログにも書いてきたようなことで、今や藤森さんを「洋子ねえさん」と呼ばせていただくようにまでなっております。


洋子ねえさんのところへの行き方を降りる駅から徒歩の道筋まで念入りにグーグルマップで調べました。「西船橋まで車でお迎えにいきます。」というメールを頂戴して「あら嬉しい」。当日、武蔵野線乗り場で電車を待っていた私は「南船橋行き」というの見て「終点で降りればよいのだわ。終点なら安心!」と(早トチリゆえに)思い込んでしまいました。買ったばかりのBOSEのノイズキャンセラーつきのイヤホンで電車の騒音が消えて静寂な音楽環境に感動しながら聞き惚れていたらいつのまにか終点に。電車下りて、指定通りの階段を下りたのに目印の信号が見当たりません。姉さんに電話して「確かに改札出て左? 右の階段おりた?」みたいなやりとりをしたけれどラチがあきません。そうこうするうち私が<南船橋と西船橋を間違えたこと>にようやく気がつきました。


初めてお邪魔するのに自分のドジさ加減にかなり落ち込みました。戻る電車は15分も待つようなことで洋子ねえさんを30分もお待たせすることになってしまいました。お詫びのショートメールを入れたら「会う楽しみが増しました。」というあたたかなお返事が来て涙ぐんでしまいました。以前スタジオを手伝ってくださっていた相方はキチッとした人でしたから、私のドジさ加減に「そんなことじゃ、やってられません〜。」とよく呆れられたものでしたから。


洋子ねえさんのお宅は「こんなに綺麗に暮らしてる人は見たことがない。」と思うぐらいでした、ホテルの一室のような生活感の無い、それでいて趣味の調度品が飾られた素敵なお部屋に通していただきました。開口一番「ギターで何がしたいわけ?」と聞かれました。例えばバッハの曲などに憧れているなら「この一曲だけでも」と思うような憧れの曲を丁寧にさらうようにして身につけるとか‥みたいなお話など。私はフルートでメロデイだけなら吹けるわけだから、ハーモニーを奏でたいこと、それに簡単な弾き語りもできたらしてみたいなことも。(フルートは吹きながら歌えませんものね。ミカラペトリさんがリコーダー吹きながらハミングみたいになさるのを聴いてびっくり。)


長くなってしまうので、マリアデユオが企画なさっている10月のジェラール アビトンの演奏会のご案内も含めて次回に続きを書くことにいたします。

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